ドル高で港湾に貨物滞積

 ブラジル中銀は23日、500億㌦にのぼる為替スワップ売り契約の用意があることを公表した。寄り付きにドル相場が一気に前日比5.96%高、R$2.50を突破したことによる。ドルを必要とする銀行及び企業を擁護するためのヘアウ防衛策。同日、同スワップ2件を競売にかけて計22億㌦を売り、またドル現物8億㌦を売却、1ドル=R2.305でおさえた。

 金融当局は、ブラジルの通貨が投機対象となって投機筋によって売り込まれていると見る。為替投機戦における相手側を威嚇するための発表だったと見られる。

 他方、ドル需要増が企業群の過去の為替ヘッジ取引失敗(急速なドル高への転換)に起因するのも事実だが、政府はその失敗による損失額がどの程度の規模で、それをカバーするためにどれだけのドルが必要であるか、がつかめない。

 これらの取引は商品先物取引所(BM&F)や確定利証券登録機関のCetipに逐一登録する義務はなく、多くの企業がタックスヘーブンにおいて契約・登録しているため。

 ドル高で困惑するのは港湾当局。輸入品の引き取りがおくれてこの2週間、サントス港における滞貨期間が5割伸びた。バイア州サウヴァドール港でも同様。

 ドル上昇から、内国化すればコスト(税金やタックス)がかさむとあって、荷主はドルの下落を待つ。サントス港にサジアやペルジゴン社向け食品加工用剤80トンをストックしているヌトリ社長のオマール・ジューニオル社長は、国内到着から120日間の余裕があるので、ドルがR$2に下がるのを待つ。そうしなければICMS、PIS/Cofins、IPI 、輸入税などが40%もかかるので、と説明。